世界の人口のうちの約0.25%しかいないユダヤ人ですが、ノーベル賞受賞者の約20%がユダヤ人であり、世界長者番付でも上位にはユダヤ人が多くいます。
そんな優秀なユダヤ人の根幹を作っていると言われているのが『タルムード』という書物で、タルムードの中にはお金や人生に関する哲学を学べる小噺が多数存在します。
今回はタルムードの中から『ナポレオンとニシンの話』というお話を紹介します。
前回の『キツネと葡萄畑』に続き、タルムードシリーズ第5弾です。
なお、タルムードはヘブライ語で書かれたもののみを聖典としているため、他の言語に翻訳されたものについては一部誤訳が入っている可能性があります。
今回の記事では日本語に翻訳された書籍である「ユダヤ人の成功哲学『タルムード』金言集」をもとに要約解説していきます。
あらかじめご了承ください。
ナポレオンとニシンの話
ナポレオンがヨーロッパを征服した時に、それぞれ征服した国の協力者に、
「お前たちに褒美を取らせるから何が欲しいかいってみろ。」
といった。
フランス人はワイン畑とワイン工場が欲しいと言い、ドイツ人は麦畑とビール工場が欲しいと言い、イタリア人は小麦畑とパスタ工場が欲しいと申し出た。
ところがユダヤ人は、
「ニシンを2匹だけ欲しい。」
と申し出て、その願いはすぐに叶えられユダヤ人はニシンを持って帰った。
他国の人からはそんなちっぽけなものをもらうなんて、ユダヤ人はバカだと笑われた。
しかし、ナポレオンはすぐに没落して願いが叶ったのはユダヤ人だけだった。
他の国の人たちは何ももらうことができなかった。
ナポレオンとニシンの話から学ぶこと
このお話には、権力は移り行くものでありそういったものからの施しや儲けは最小限にとどめよというメッセージが込められている。
ナポレオンの権力が長く続くと思った他の国は、時間のかかる大きな報酬を求めた結果何も得ることができず、すぐに叶えられるものを要求したユダヤ人は報酬を受け取ることができた。
欲張らずに小さな儲けでも確実に繰り返し得られる仕組みを作ることで、長い年月をかけて大きな富を築くことができるとユダヤ人は考えるそうです。
またそう言った小さな儲けを得られる仕事は、大抵の場合他の人が嫌がる仕事であることが多く地味なため、軽視されがちであると考えられます。
個人的には一攫千金を狙うのもいいと思っていますが、基本的に何か新しいことを始めようと思った時はユダヤの教えのように小さく着々と積み上げるのがいいかと思います。
小さな一歩でも積み重ねていけば着実に前に進めるので、何事も諦めずに継続したいですね!
ということで今回タルムードシリーズ第5弾となる『ナポレオンとニシンの話』をご紹介しました。
「ユダヤ人の成功哲学『タルムード』金言集」には他にもお金や人生における物語がいくつか紹介されています。
どれもためになるものばかりなので、ぜひ読んでみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!