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会社四季報業界地図を読み解く【業界研究の強い味方】

東洋経済新報社が発刊している『会社四季報』は有名ですが、

毎年1回発刊される『会社四季報業界地図』は意外と知らない人も多いのではないでしょうか?

今回はそんな『会社四季報業界地図』がどんなものなのか、またその読み方について解説していきます。

会社四季報業界地図とは

会社四季報業界地図(以下、業界地図)は、企業が開示している資料をもとに専門記者が客観的視点で分析を行い、独自の目線で業界の現状を解説したものです。

業界研究のバイブルと言われ、類似書籍で14年連続売上No.1となっています。

業界の現状を視覚的に一覧で見ることができるため、サクッと理解することができます。

業界地図で具体的にわかること

業界の現状をサクッと理解できる業界地図ですが、より具体的にいうと、

  • 世の中にどのような業界があるのか?
  • 伸びている業界や注目の業界
  • 業界の規模や動向
  • 各業界の主要な企業
  • 業界に関わる意外な企業

などを知ることができます。

それぞれ解説していきます。

世の中にどのような業界があるのか?

2024年8月に発売された『会社四季報業界地図2025年版』では193もの業界が解説されていて、業界の数も年々増加しています。

近年新しくできたような業界もあり、知らない業界を知ることができます。

実際に『会社四季報業界地図2025年版』では、発刊直前で東証グロース上場の「タイミー」を含む『スポットワーク』と呼ばれる業界や、『リニア新幹線』といった業界が新たに注目業界として追加されました。

新しい業界ができると、それに関わる企業は業界の伸びにともなって成長していく可能性が高いため、まさに注目すべきところです。

業界の規模や動向

業界地図には各業界の規模がわかりやすく記載されています。

全世界における規模と国内における規模が円単位で示されており、また前年と比べて規模が大きくなっているのか小さくなっているのかもわかります。

業界内におけるトレンドや、新たに開拓し始めた分野など、今後につながる情報も見ることができます。

例えばホテル業界は、コロナ禍においてかなり苦しい状況にありましたが、規制が解除されていくにしたがって国内需要・海外需要と業界内での動きに著しいものがありました。

しっかりとその時の状況に柔軟に対応できているかどうかも含め、各企業の売上規模や利益を見ていくとその企業が今後伸びるか落ちるかの判断もしやすいです。

各業界の主要な企業

実際に読んでいるとこれが一番気になるかもしれません(笑)

各業界の主要な企業がまとめて載っているいて、業界によっては売上や利益などを参照しての業界内順位が付けられています。

順位がついていない業界のページでも、規模の大きな企業は大きめにスペースをとって解説されているため視覚的にわかりやすくなっています。

業界内での序列というものはトップの企業は中々入れ替わることはないため、入れ替わるようなことがあればニュースになることもあります。

しかし2位以下は入れ替わったりしても中々情報を得づらいため、業界地図などで規模や序列を確認しておくと、投資判断や就職転職活動に役立ちます。

例えば国内の自動車業界はトヨタが不動のトップですが、2位以下は毎年入れ替わっているので読んでいて面白い業界です。

業界に関わる意外な企業

業界地図では、基本的に各業界1ページの見開きで相関図のような形でまとめられています。

矢印によって業務提携や親会社子会社の関係、金銭的に援助をしている企業や金融機関などがわかるようになってるため、企業がメインで行なっている事業とは別の意外な事業の発見が多いです。

そういった意味では会社四季報にも、企業ごとに事業内容は記載されていますが、文字だけの記載よりも業界地図に図式で記載されているものの方がわかりやすいと感じます。

例えば私の好きな『宇宙開発』という業界をみると、トヨタやホンダ、NTTなども事業として関わっていることがわかります。

トヨタはJAXAと共に月面車両の研究開発、ホンダは自社で小型ロケット事業に着手、NTTは衛星通信に関わる事業を行なっているなど、メインの事業とは別に得意分野を活かした事業があることがわかります。

企業の成長性を見る上ではメインの事業意外にも行なっている事業を把握しておくことが大切といえます。

まとめ

これから投資をしてみたいあなた、もしくは就職転職を考えているあなたはぜひ会社四季報と合わせて会社四季報業界地図も活用してみてください。

必ずあなたが気になる業界・企業が見つかりますよ。

最後までお読みいただきありがとうございました!

ABOUT ME
ちゃろ
読書と筋トレとカワウソを愛する30代独身男性。新卒で入社した会社で2年目にして管理職になる→過労によるストレスで退職→フリーランスで月10万程度稼ぐ→ニート→派遣社員として社会復帰し同時に経済や投資について学び始める。長い人生ムリせずコツコツがモットー